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2022.08.01

株式会社テムザック~ロボット開発にも最適!京都・西陣のクリエイティビティと 京都ブランドの世界的発信力~

株式会社テムザックは、平成12年に福岡で創業。平成29年6月、京都の旧西陣織工場に中央研究所を開設し、令和3年4月には、本店を京都に移されました。今回、創業者である代表取締役議長の髙本陽一氏に京都進出の経緯や今後の事業展開についてインタビューを行いました。
(取材日:令和4年5月23日)

プロフィール

髙本 陽一(タカモト ヨウイチ)

株式会社テムザック 代表取締役議長

1956年生まれ。1978年 神奈川大学法学部法律科卒業後、大阪市の産業機械製造会社を経て、髙本商会に入社。1993年からロボット開発をはじめ、2000年に株式会社テムザック 代表取締役に就任。ロボット黎明期から独自の遠隔操作システムを開発。その後日進月歩で新技術を次々と開発している。産業用ロボットでもなく、コミュニケーションロボットでもない、“ワークロイド”という人と共存して現場で働くロボットの開発をミッションとし、実証実験に終わらせない産業としての構築に尽力している。

御社の企業理念や事業内容を教えてください。

髙本さん
テムザックは、人とロボットの共存社会を目指すサービスロボットメーカーとして、平成12年に創業しました。医療・建築・災害などの重労働や人手不足の現場で、人に代わって活躍する多様な実用ロボット(ワークロイド)を開発しています。世界各国の約50の大学とネットワークを組んでロボットの研究開発を行っており、世界でも珍しい、ワークロイドの専業メーカーです。

特徴的なワークロイドをいくつも開発されていますね。

髙本さん
少子高齢化など、社会で抱える様々な課題を、ロボット技術を通じて解決したい。そんな想いを込めてワークロイドを開発しています。
例えば、建築現場の技術者不足という声に対して、天井石膏ボード貼り建築施工ロボットを開発しました。ロボット同士が、高度なコミュニケーションを自発的に行い、自分達の判断で、お互いに協力して作業を行うんです。
また、24時間体制での対応が求められる介護現場は、常に人手不足に悩まされています。そこで開発した介護ロボット「SOWAN(ソワン)」は、巡回見守り・異常時の駆けつけ・情報通知等を担う自律走行型のロボットです。

自動駆けつけ介護ロボット「SOWAN(ソワン)」

そんなワークロイド開発の場として、京都に拠点を立ち上げられました。そのきっかけや理由を教えてください。

髙本さん
関西拠点を探していて、最初は、取引先が多かった大阪に構える気でした。でも、実際に歩いてみたら大阪の中心部はビル街で、「高層ビルで研究はできんなあ」と思ったわけです。
それで、「ついでに京都でも見てみようか」と思い立ち、西陣をぶらぶらしていたら、「何か探しているんか?」と声をかけていただきました。それが、老舗の帯メーカー「渡文」の渡辺隆夫社長です。「ロボット屋です。研究所を探しています。」と言ったら、「そこの倉庫が余っとるけど使うか?」と提案されて。最初は「ええっ」と思いましたけど、見学して、30分で決めました。

その倉庫が今の中央研究所ですね。30分で決められたのは驚きました。何かグッとくるものがあったんでしょうか?

髙本さん
「偶然の縁があった。」と言えばそれまでですが、西陣という地域や、この建物にインスピレーションを感じました。建物は、かつて西陣織の生産に使用していた町家です。西陣織には、パンチカードを用いて織りを制御する西洋のジャカード織の技法が使われています。あの仕組みはプログラミングの考え方そのもので、プログラミングはロボット作りの基礎でもあります。西陣とロボット、意外と親和性があって、そんなところにも惹かれたのかもしれません。でもやっぱり言葉で表せない、京都に吸い寄せられたような感覚はありますね(笑)。

かつて西陣織生産に使用していた町家を活用した中央研究所。研究所内には、今まで開発された様々なワークロイドが並んでいる。

京都で働かれていて、環境はどうでしょうか?

髙本さ
京都は、日常的に触れられる距離に文化・歴史・自然が溢れていて、クリエイティビティが刺激される環境だと感じます。
私も色々なロボットを開発しましたが、会社の業務中にアイディアが浮かんだことはほとんどありません。アイディアなんてものは、デスクから離れて、それこそお寺でも良いですし、河原を散歩しているときや、はたまた家でぼーっとしているときに、ふと浮かんでくるものです。だから、ものづくりをする身としては、京都は非常に良い環境です。とても居心地が良いですね。

京都では、様々な方々と協働されながら、事業展開をされていますね。

髙本さん
「馬乗り形電動車椅子」として開発したユニバーサルモビリティRODEMは、京都府や京都市の協力を得て、ラストワンマイルの新たな移動手段として、シティモビリティ化を目指しています。
また、京都の伝統工芸技術に触れ、常日頃から、ロボットとの融合が出来ないかと考えていました。そんな時に京都市から提案を受け、京都の老舗漆企業「佐藤喜代松商店」と協業による「RODEM漆塗り特別モデル」が生まれました。まさに「伝統×先端」のコラボレーションが実現したと思います。

先端技術×伝統工芸技術がコラボレーション
京都の観光シーンを変えるパーソナルモビリティ『RODEM』漆塗り特別モデル

昨年には、京都に本店を移されましたが、何かきっかけはあったのでしょうか?

髙本さん
約5年前から京都で事業を始めましたが、京都ブランドの圧倒的な知名度を肌で感じています。特に我々のような海外とのつながりが多い企業にとって京都は、もの凄い発信力があります。まず、海外の研究者やクライアントが、京都だということで研究所に来てくれます。また、世界のどこに行っても、京都を一から説明する必要はありません。当たり前ですが、世界中みんな知っているのです。我々がもつ最先端の技術を、今後グローバルに発信していくためにはうってつけの場所だと思い、本店を移転しました。

今後、ここ京都でどのような事業展開をお考えですか?

髙本さん
RODEMを更に進化させていきたいと考えています。RODEMには、「誰でも楽しく、簡単に移動を楽しむことが出来る社会を」という想いが込められています。シェアサイクルが当たり前になってきたように、京都のまちでRODEMのシェアリング運用の確立を目指します。実現すれば、「京都ルール」として、世界の基準になります。地元の方も行政も凄く協力していただいていますし、何より、京都にはものづくりを大事にする風土、土壌があります。「これは実現するな」と、京都に拠点を移したことで、私の心は確信に変わりました。

最後に、京都進出を検討する方へ一言お願いします。

髙本さん
京都だということで、あまり身構える必要はありません。思っていた以上にものづくりに取り組みやすい環境です。また、福岡にも東京にも新幹線で2時間半で行けて、案外日本をウロウロするには便利ですよね。

行政も地元の方も、すごく協力的です。直球で投げたら直球で返してくれますよ。ぜひ、飛び込んでみてください。

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