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2022.11.16

株式会社イクリエ~「京町家一択でした」コンテンツ文化の発信地として京町家オフィスを選んだ理由~

株式会社イクリエは、平成22年に設立。プロモーション映像やフィギュア原型の制作などで事業を拡大され、令和4年7月に、京都に拠点を開設されました。今回、代表取締役の濵島 広平氏、デザイナーの小林 蒔依子氏に、京都進出の経緯や今後の事業展開についてインタビューを行いました。(取材日:令和4年9月29日)

プロフィール

濵島 広平(ハマシマ コウヘイ)<写真右>
株式会社イクリエ 代表取締役

1980年愛知県生まれ。名城大学理工学部卒業。大学と専門学校で学んだのち、3Dデザイナーとしてゲームの オープニング、プロモーションムービーの制作会社に勤務。2008年、イクリエの前身企業を設立。 2010年、株式会社イクリエに商号を変更し、プロモーションムービーや遊戯機の液晶映像制作に携わる。 2017年よりコンテンツプロモーションの制作体制を強化。有名なコンテンツのプロモーションムービーや フィギュア原型制作、グッズ企画・販売、イラスト事業の4事業を主軸に展開中。 京都で美味しかったもの、気に入ったものは湯豆腐と東華菜館さんの日本最古のエレベーター。

小林 蒔依子(コバヤシ マイコ)<写真左>
株式会社イクリエ デザイナー

映像チーム所属。埼玉県出身。京都で美味しかったもの、気に入ったものは出町ふたばさんの豆餅がとても美味しくお気に入り。

イクリエ設立10周年を記念して制作した、自社キャラクター「イクエリエ」のイラスト。イクリエを構成する、映像チーム・イラストチーム・フィギュア原形チーム・企画チームを象徴
「原型師」というクリエイターの可能性や世界をより多くの人々に知ってもらおうという目的で生まれたプロジェクト、 MINAMOTOの1作品。原型師がクリエイターとしての経験を積み、原型師の認知度の向上を手助けするイベントの開催も行っている。

-御社の企業理念や事業内容を教えてください。

濵島さん
イクリエは、映像やイラスト、フィギュア、グッズなどの様々な媒体を通じて、キャラクターコンテンツの魅力を発信する会社です。
映像制作の業務では、ゲームメーカーとの取引が多く、YoutobeやSNSで流れるWebプロモーション映像や、テレビCMの制作。イラスト制作では、グッズに使われるような可愛らしいイラストが中心です。
加えて、フィギュア原型の制作も行っており、フィギュアを量産するための原型を、原型師と呼ばれるクリエイターが3Dプリンターを活用し作っています。
私たちは、クリエイターが持つ技術力を駆使して、キャラクターコンテンツの魅力を引き出し伝えるアンバサダーのような役割を担っている会社です。

-仕事をするうえで、大事にされていることはありますか。

濵島さん
キャラクターコンテンツの魅力を余すことなく伝えるために、何が出来るかを、常に模索しています。我々が大事にしているのは、二つの“そうぞう力”です。目に見えない新しいものをつくりだす「創造力」と、受け手の目線に立ち見えないものをイメージする「想像力」。クリエイターにとってはどちらも大切なスキルです。 この2つの“そうぞう力”を掛け合わせた想造力で、クライアントや同僚、家族や友人だと自分たちの周りの身近な人を笑顔したいという想いで取り組めばきっと良いものを作り上げる事ができる。この想いを「想造力で身近な人を笑顔にする」という企業理念に込めて日々仕事に取り組んでいます。私も、以前ゲーム雑誌に3Dクリエイターとしての仕事が掲載されたことがあり、両親がいまだにその切り抜きを額縁に入れて飾ってくれています。大事にされているのを感じると、凄く嬉しいですね。

-まさに、作品の受け手や身近な人の目線に立ったコンテンツ文化の発信に注力されているんですね。

濵島さん
我々は、「コンテンツアンバサダーとして日本の文化を伝え守る。」というパーパスを掲げています。
例えば、コスプレって昔は認知度が低かったですが、先日開催された京まふでは、コスプレエリアがありました。これは、コスプレの魅力が認知されてきたからです。自分達が活躍できる場を、クリエイターが自ら切り開いてきたのだと思います。私が学生の頃は、ゲームや漫画、アニメ、フィギュアなどは今とは扱いが違っていてサブカルチャーとして扱われる事も多かったです。今はそういった扱いではなく日本の誇れるメインカルチャーとして扱われるようになってきていると実感しています。イクリエとしては、そういった誇れる日本のコンテンツをクリエイターの立場から伝えていきたいと考えています。 コンテンツ産業は、世界でも通用する日本の大切な文化です。ゆくゆくは、日本のクリエイターが世界で活躍できる機会を今以上に創出する。世界へ発信していく場としては、抜群の知名度がある京都はまさにうってつけの場所だと思っています。

-ありがとうございます。少し話は変わりますが、以前から、地方拠点を探されていたのですか。

濵島さん
ちょうど、東京オリンピックが開催されることになったとき、東京の喧騒から抜け出したい、と思い立ち、地方拠点を検討しはじめました。地方進出関連のイベントに出て、色々な地方自治体の方と知り合い、条件をお聞きしたり、九州や四国まで現地見学にも行きました。
京都は、ゲームメーカーを中心に我々の取引先が多くあったことや、コンテンツ産業に力を入れていることを知っていましたので、候補に入ったんです。それで、京都府の方から京都市の皆さんを御紹介いただいて、市の方に物件の現地見学ツアーを組んでもらい、提案いただいた京町家オフィスを中心に見学しました。

-そして京都、さらに町家オフィスを選んでいただきましたが、決め手は何だったんですか?

濵島さん
現地ツアーの時に、市の方から、「京町家は、京都を代表する文化の一つだが、1年で約2%が消滅している。何か手を打たない限り、将来京町家がなくなってしまうかもしれない。」とお聞きしました。そして、その解決策の一つが京町家オフィスであると。
行動を起こさない限り、大切な文化が継承されないという京町家の現状が、クリエイターが抱える問題とよく似ているな、と思いました。
元々住居だった京町家が、時代変化に適合しながら使われることが、同時に守り・継承することにつながる。クリエイターにもそれが必要で、非常に共感しました。 もちろん、通常のオフィスの方が、コスト面では優秀です。しかし、京町家オフィスを借りることは、「日本の文化を守り伝える」イクリエにとって、大きな意義がある。その時点で、もう「コストは関係ない」と思い、京町家一択でした。

京都イクリエ(株式会社イクリエ 京都オフィス)

-京町家一択ということですが、実際の使い心地はどうでしょうか。

小林さん
京町家は手入れが大変という話も聞いていたので、少し不安がありましたが、住んでみると意外と快適です。空調もあり、水回りも綺麗なので、リノベーションされているのが大きいんだと思います。コンビニも近くにあり、生活には困りません。想像と違うかもしれませんが、意外と京町家ってまちなかにあるんです。
あ、でも、移転してきたのが夏の時期だったので、内庭の草むしりは大変でした。少しほっておくとえらいことになるので(笑)

-今日も凄く静かですが、働く場としては、どうでしょうか。

小林さん
東京のリモート勤務は、「さあ仕事するぞ!」と、意気込まないと始められなかったんです。でも、京都はゆったり時間が流れていて、スーッと仕事に向かえる。静かな環境と京町家の雰囲気が、クリエイティビティを掻き立てます。


-お気に入りの場所はできましたか?

濵島さん
鴨川です。適度な緩さと、時にはガヤガヤ感もある。東京にはない雰囲気です。

小林さん
出町商店街。初めて訪れたはずなのに、どこか懐かしさを感じる雰囲気がお気に入りです。私の地元の商店街はシャッター街になっているので、にぎわいがある商店街が羨ましいなと思いました。
後は、二条城ですとか、歴史的な場所が近くにあって、それが凄く不思議だなって思いながら周辺を散策しています。滞在はいつも2週間ほどですが、最後の方は「帰りたくない」って思ってしまいます(笑)

-今後、ここ京都でどのような事業展開をお考えですか?

濵島さん
まずは、ここを<営業拠点+職員のワーケーション拠点>という形で運用し、採用に力を入れていきたいです。
京都の人って地元愛が強いじゃないですか。でも、コンテンツ関連の会社って東京が圧倒的に多い。京都出身者はもちろん、京都の大学に通う人でも、就職したい会社が京都にあれば、「京都に残りたい」って思う人が多いと思います。ゆくゆくは、イクリエが、そのような学生の受け皿になれると理想ですね。

-最後に、京都進出を検討する方へ一言お願いします。

濵島さん
海外への発信力は、京都はとても強いと感じています。あとは、落ち着いた制作環境を求めるなら、京都だと思います。是非、京都で一緒に働きましょう。

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