- REPORT
2024.01.22
「Kyo-working Community第2回交流会」開催レポート
2023年11月20日(月)、新たに京都に進出した企業と京都で学ぶ学生が交流する「Kyo-working Community第2回交流会」を実施しました。当日は、進出企業18名、学生30名が集まり、ワークショップと懇親会を通して、企業・学生双方の視点から「京都で学ぶ・働くということ」「自分らしい働き方」について語り合いました。ここでは、新たに京都に進出した企業と未来の京都を担う学生が出会い、繋がりを見つけることができた交流会の様子をレポートします。
今年度第2回目となるKyo-working Community交流会。企業側は、情報通信を中心に、ものづくりや不動産、アート・アニメなど様々な企業14社18名が参加。学生側は経済・経営学部をはじめ法・文・社会学部などの文系、情報理工学部などの理系、マンガ・映像・デザインなどの芸術系など、30名が参加しました。
交流会は、テーブルごとに企業2名と学生4名の計6人で10テーブルに分かれてスタート。はじめに行われた1社1分の企業紹介ピッチでは、情熱的に説明される各社の事業内容に、学生たちが熱心に耳を傾ける姿が印象的でした。
続いて、アイスブレイクとして、「ペーパータワーチャレンジ」に挑戦。テーブルごとに配られたA4用紙を使って、制限時間5分間でいかに高いタワーを組み上げるかというゲーム性の高い共同作業です。短時間の間に、活気のある明るい空間へと変化するとともに、学生さん各人の創造性や協調性、リーダシップが垣間見えました。
会場が温まった後は、ワークショップ。最初の問いは、「京都で学ぶ、働く、暮らす。そのメリット・魅力とは?」。テーブルごとに約10分、企業は「働く」、学生は「学ぶ」という視点から京都への熱い思いが交わされました。「自然が近い。鴨川があることが実は大きい。街を縦貫しているこの川が街全体の意識を繋いでくれている気がする」、「職人さんが近くにいる環境。ものや暮らし方にきちんとこだわりがあり、そんな京都自体に愛を持った人たちが多いところがいい」、「日本で文化、特に食やアートの分野で物事を深めていくと、必ず京都を通ることになる。文化の中心であり、今もなお世界から注目されつづける京都ブランドは、ビジネスにもインセンティブがあるはず」などなど。
“企業が日頃、京都の強みや資産を活かして、どのように事業を成長させてようとしているのか。”“学生が、京都での学生生活を通して、どのように自分らしい学び・働き方を模索しているのか。”企業・学生さんの双方にとって、お互いの“思い・考え”を知る時間となりました。
2つ目の問いは、「あなたはとある会社に経営陣として参画します。役職はあなた自身が決めることができます。どんな経営方針、具体的な施策で企業の成長に貢献しますか?」という一風変わった問い。メンバー入れ替えを行った後、テーブルごとに約15分間、学生さんが試行錯誤のうえ披露したアイデアに、企業さんがアドバイスやエールを送る場となりました。
学生さんが普段考えることのない企業マネジメントをどう考えるか。自分の内面が明らかになる問いに、最初は少し照れがあった学生たちですが、話し出すと、それぞれが独自の面白い視点を持っていました。学生さんにとっても、自分が引き出したアイデアに企業人がその場で反応を返してくれる、とても意義の高い場になっていました。
例えばこんな答えが。
- 私は「最高遊び責任者」。
アニメやボーカロイドが好き。自転車もキャンプもスノーボードも好き。ビジネスでも「え?そことそこをつなぐの?」みたいな意外なものを組み合わせると思いがけない価値が生まれたりする。普段の仕事でも、遊びに要素を取り入れて自由な発想を元に課題に取り組みたい。
- 私は「最高かわいい責任者」として経営に参画したい。
大学で伝統工芸の「指物(さしもの)」を専攻。宮大工のように、釘を使わずに細密に木を組み合わせることでものをつくる勉強をしている。一方で私は日本のサブカルチャーの価値の根幹にある「かわいい」が大好き。「伝統工芸」と現代の「かわいい」を組み合わせて、日本の文化をアップデートして届けたいと思っている。
一般的な企業の採用面接などで聞かれる自己PRや志望動機、学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)とは一線を画す、少しチャレンジングな問いでしたが、自己の強みを活かした、多様で自由なアイデアを短時間で思考し、発表することができる、学生の底ヂカラに驚かされました。
最後は懇親会。グループワークだけでは交流できなかった方同士が自由につながれるこの時間では、「ワークショップでの答えが興味深かったので続きを詳しく聞きたい」、「企業が実施しているインターンの話を聞きたい」等、関心あることを深掘りしようと目当ての人を捕まえて、楽しそうに話し込む姿が印象的でした。
終了後、企業側からは「学生と直接つながる機会を探していた。今日も有意義なつながりを持てた」、学生側からは「自分が住んでいる京都の、知らなかったビジネス面の魅力を知ることができた」、「学生と企業の距離が近く、気軽に話し合いができた」といった感想が寄せられるなど、皆さん、しっかりと成果を持って帰っていただける活気に溢れた交流会となりました。